【婚礼事業】見える化が社員の意識変化を引き起こし省エネが進む

株式会社メモリード アルカーサル迎賓館 川越さまの導入事例 [Case 33]

九州長崎県に本部をおく、冠婚葬祭業を中心としたグループのなかで、主に婚礼事業を展開しているアルカーサル迎賓館川越様は、受付からウェイティングルーム、宴会場までが貸切にできる結婚式場として人気がある。予約を一日に最大4組だけにすることで、よりきめ細やかなサービスを提供し、満足感の高い式を演出している。また、夏にはビアフェスタのような催しの企画から、宴会も受け付けている。取材当日も100名を超える忘年会の予約が入っており、朝から準備が進められていた。電力使用量や経費が削減できたこともうれしいが、社員の意識が変わったことが何よりも大きいと支配人の平山実氏にお話をお伺いした。

■ 導入効果■
契約電力 237kW(2008年)→188kW(2009年)49kW削減
電気使用量 15万1896kWh(導入前 2008年8月~2008年11月)
→12万8902kWh(導入後 2009年8月~2009年11月)
2万2994kWh削減 15.1%削減
導入時期 2009年7月
営業時間 10:00〜20:00(火のみ18:00まで)
導入のきっかけを教えてください

同グループの支配人より紹介を受けたことがきっかけだった。少子化や若者の結婚式離れがひとつの要因となり、結婚式の数は年々減少傾向にあるといい、同グループでも経費の見直しや削減は大きなテーマだった。特に電気料金は原油高騰の中で大きな影響を受けていたので、何とかしたいとの思いはあった。しかし、基本料金を決める「契約電力」のしくみを理解していなかったため、点けた電気を消せば良いとだけ考えていた。効率よく電気を使うことの意味がわかっていなかった。「一昨年の契約電力が227kW、昨年が237kWとなっていたのも不思議には思っていなかったので、ご紹介を受けたときには驚きました。しくみを理解した今年は188kWまで抑えられています。」設備の変更も特にないという状況で、大幅な削減は驚きである。導入当初はまず、社員5名に対して勉強会を開き、電気料金のしくみを理解してもらうことに努めた。集中して電気を使うことが良くないとの理解を進めたが、お客様が来られ、人生最高の場面での演出が求められる中での節電は難しい。だからこそ、無駄な電気は協力して消すということだけに集中した。モニターはデマンド値を表示し、200kWを越えないように意識していた。

どんな省エネを進められたのですか

「特に大きなことはしていないと思います。注意したのは空調だけです。」
全館の空調集中管理システムの上にERIAモニターが設置されている。これまでと比べて変わったのは、お客様来場の2時間以上前からつけていた空調を直前に入れるようにしたこと。また、見学者が来られる日もほぼ終日空調を入れていたが、ひと組の見学が終了するとすぐに消すということを実施したことだった。それに伴い照明もこまめに消すようになったという。照明に関しては、大幅に推進されたきっかけがある。チャペルとホールを映しだすモニターが3台、事務所にある。
ある日、ひとりの社員が、「このホールの見学は終わりましたよね。では、私が消しにいきます。」と積極的に動いてくれた。帰ってくると「ついでに廊下も消しておきましたので、気を付けてくださいね。」と、社員だけが使う廊下の電気を消していたのだ。その社員は、この省エネ行動を繰り返すようになっていき、その動きが全社員へ影響を与え、社員全員が行動を起こすようになった。これだけのことで、デマンド値が下がったが、しかし、契約電力があがった根本的な原因がわからない。それも問題だと認識をしていたが、平山支配人はその原因を突き止めた。今年の8月6日にビアフェスタを開催した日のデマンドピークは夕方で、会場の準備と厨房の追い込み時に出た。これがわかったことで対策が考えられるようになった。

何か課題はありますか

省エネ活動が進むことで、これまではそんなに意識していなかったことが、気になっていくことは多くある。たとえば平山支配人は、事務所の環境をなんとかしたいと強く思うようになった。
「空調に関しても課題はあります。事務所には4台のパソコンが入っており、機器類も多く、熱を持ちます。打ち合わせスペース、ウェイティングルームに挟まれており、冬になると事務所だけでも冷房を入れたくなりますが、個別の切り替えができません。お客様がいらっしゃるので、開け放つこともできない。社員の生産性への影響が大きいので、対応はしたいと考えています。たとえば、みんなで削減しているので、そのご褒美といってはなんですが、この設備の改善ができれば良いなと考えています」。
社員の省エネ意識が高くなることで、切実な問題もでてくる。社員が我慢をすることで解決できてしまうことがあるのも事実であるが、それでは長続きはしない。継続していくことが重要であり、そのためには、楽しく取り組むことができる仕組みにしたいと、今日もアイデアを出していた。

今後の取り組みについてお教えください

「電気については、まだまだできることがあると思っています。設備の改善を行う前に、社員と一緒になって出来ることがあります。これまでは、空調と照明を中心に進めてきましたが、厨房にも注目していきたいと考えています。」
社員の意識変化だけで、契約電力49kW、使用電力量15%の削減に成功し、今は次のステップを目指している。そこには、電気だけではなく、車両、駐車場、コピー機、ゴミ回収、テーブルクロス、お客様用のコーヒーと大きなものから小さなものまで気になるすべての契約の見直しを済ませ、削減も進んでいる。さらに、電球、引き出物袋については、グループ全体での削減に向けての検討が進められているそうだ。平山支配人は玄関マットなどについても見直しを進めている。何気なく使われていたものや、決まったものとして支払っていたものの見直しが進んでいる。
「少し前までは電気料金も同じように仕方なく支払っていましたが、その仕組みを理解することで削減できるようになった。」という自信からきているのだろうか、支配人の顔は笑顔であった。

【取材を受けていただいた方は】
支配人: 平山 実 氏
Minoru Hirayama
Company profile
代表者 代表取締役社長 吉田 茂視
事業内容 婚礼事業、貸衣裳・レンタルブティックなど
従業員数 25名(グループ全体3,100名/パートタイム社員含む)
所在地 埼玉県川越市
URL http://www.alcazar-k.com/

取材日:2009年12月

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