指宿フェニックスホテルさまの導入事例[Case408]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
毎日デマンド閲覧サービスにアクセス
同ホテル支配人の久永利文氏はスタッフの生産性向上のため、デマンド閲覧サービスを最大限活用している。デマンド閲覧サービスの48コマ使用量データを月ごとにダウンロードし、目標値に対し使用電力量を色分けした資料を自作。10時のチェックアウトから15時のチェックインまで使用電力量が設定値の40~60%を記録した日を洗い出し、スタッフとともに電気の使い方を考えている。久永氏は「最小の経費で最大の売上を上げることが私の使命」と語ってくださった。
新型コロナウイルスが契機となって得た「気づき」(2021年追加取材より)
新型コロナウイルスの流行による休業を経て、再開後デマンド閲覧サービスを確認すると、売上は前年の約30%に対し、使用電力量は同58%だったという。売上が急減するなか極力経費を抑えたい久永氏は、徹底して省エネをする決意を抱いた。
まず全150客室の空調吹き出し口の清掃に取り組んだ。さらに古い客室冷蔵庫の入れ替え、チェックイン前の空調設定温度の27度への統一を図った。 「既に設備改善以外の省エネの余地はあまりないと考えていましたが、コロナ禍にあって毎日客室を点検すると、意外に消し忘れや室温不徹底などがあると気付きました。この機会をチャンスと捉え、業務全般の進め方を見直し、自ら動くことで、コロナ後も生き残れるホテルへ変化したいと考えています」(久永氏)。
デマンド閲覧サービスに毎日アクセス
「同じ人数で同じ仕事を行う際に使用電力量を抑えれば、スタッフの生産性は上がったことになります。そのために、ムダな使用電力がないか常に確認するのが私の役目です」(支配人 久永利文氏)。久永氏の日課は出勤後に毎日、デマンド閲覧サービスにアクセスし、前日の客数に対し気温と使用電力がどのように推移したかを検証すること。「たとえば冬場でお客さまが多く、急に冷えた日などは使用量が増えます。ところが同じ客数で翌日暖かくなっても使用量が減らないケースがあります。これは要注意で、館内空調の設定温度が前日のままというケースが疑われます」
月次の使用電力量データも活用して「見える化」
久永氏はデマンド閲覧サービスの48コマ使用量データを月ごとにダウンロードし、目標設定値に対し使用電力量を色分けした資料を自作している。縦は1日を30分ごと・48コマに分け、横は日にちで展開。10時のチェックアウトから15時のチェックインまではお客さまが不在なので緑色(この場合デマンド値の40%以下)が正常だが、ここが黄色(40%以上60%未満)になった日は原因を探り、改善を促す。「SMART CLOCKはフロントに設置しているため、清掃スタッフは作業中に確認できません。この資料は省エネ意識の定着に役立ちました」
スタッフに生まれた意識の改善
2015年、老朽化した食洗機の入れ替えを考えていたとき、調理スタッフから久永氏にこんな申し出があった。「自動運転できるタイプを導入し、無人かつ電気料金の安い夜間に稼働してはどうかと提案されたのです。スタッフにも省エネの意識が定着していると感じられ、嬉しかったですね」
久永氏が省エネを呼びかけることで、ホテル全体の生産性が向上している。
支配人 久永 利文氏
経営で重要なのは最小の経費で最大の売上を上げること。経費の圧縮は永遠のテーマです。現在、南九州の宿泊業は天災の影響で団体客が伸び悩んでいるため、スタッフに省エネ意識を醸成することで、利益を少しでも増やせるよう経営体質の強化を図っています。今後もデマンド閲覧サービスのデータを活用し、ホテル全体で生産性を向上していきます。
企業概要 | |
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事業内容 | 宿泊業 |
従業員数 | 160名 |
所在地 | 鹿児島県指宿市 |
取材日:2018年2月
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