鹿児島県漁業協同組合連合会 総合加工工場さまの導入事例 [Case 449]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
冷蔵庫の運用方法を改善
3部屋ある-20℃の冷蔵庫は1部屋に集約し、他の2部屋は倉庫として利用する。さらに1つの冷蔵庫では3台の冷凍機がフル稼働していたが、月曜から土曜は曜日ごとに2台を稼働し、1台を停めるスケジュール運転に変更。契約電力・使用電力量とも約15%の低減につなげた。
・加工工程に影響を及ぼさない工夫
・冷蔵庫の冷凍機をスケジュール運転
・地球温暖化防止対策が漁業にも好影響
■ 導入効果
*導入時期:2013年6月、取材時期:2019年5月
生産性向上のためにできること
「自分自身の生産性を上げることは、限界があります。どうすれば会社に貢献できるか悩み、経費削減で収益を上げようと考えました」と鹿児島県漁業協同組合連合会で、購買課と総合加工工場を7年ごとに人事異動してきた専門調査役の立石法幸氏は話す。電気代を下げることができれば、少なからず力になると考えた。鮮度や出荷時間などの制限もあるので、加工工程をできるだけ変えないで、まずは大きな電力を必要とする冷蔵庫の運用改善でデマンド抑制と使用電力量削減を実現させた。
冷蔵庫の冷凍機をスケジュール運転へ
3部屋ある-20℃の冷蔵庫は1部屋に集約し、他の2部屋は倉庫として利用する。さらに1つの冷蔵庫では3台の冷凍機がフル稼働していたが、「本当に必要なのか?」と、月曜から土曜は曜日ごとに2台を稼働し、1台を停めるスケジュール運転にしたが、問題はなかった。また、冷凍マグロを保管する-60℃の冷蔵庫の運用方法も見直した。朝に入出庫を行い、魚の加工機械が動く前に2台ある冷凍機のうち1台を止め、夕方から2台稼働にして品質を保つよう運用方法を変えた。冷蔵庫への入出庫を素早く行い開閉回数を減らすことが基本になる。その基本を守ったうえで、冷凍機の利用法を見直した結果、基準値以上の温度を保持できている。
(左)-60℃冷蔵庫の冷凍機/(右)-20℃冷蔵庫の庫内
水産業の未来のため
「冷蔵庫や加工機械、照明、空調を持つ施設が、冷蔵庫の運用でデマンドを抑制して使用電力量を削減できれば、地球温暖化防止の一助となります。それは漁業にも良い影響をもたらし、少しでも収益率が上がることで水産業の明るい未来につながります」と立石氏は話してくれた。
(写真)-20℃冷蔵庫の冷凍機3台のスケジュール運転表
専門調査役 立石 法幸氏
デマンド閲覧サービスや機器についているメーターなどの数値から、冷凍機の異常を発見したこともあります。もともと機械が好きだったこともあり、メーカーが現場を確認してもわからなかった原因を私が突き止めました。数値と音で異常は感知できますね。1つでも多くの冷蔵庫が無駄なく運転できることを祈っています。
企業概要 | |
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代表者 | 代表理事会長 野村 義也 |
事業内容 | 水産加工品製造・販売 |
従業員数 | 88名(2019年5月現在) |
所在地 | 鹿児島県鹿児島市 |
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