一印 青山水産株式会社さまの導入事例 [Case 466]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
生産工程調整の習慣化
スルメイカの加工を行う同社だが、近年は不漁により仕入原価が上昇している。経費見直しにあたって電気の「見える化」で、SMART CLOCKを2台導入した。警報が鳴るとまずは凍結庫の稼働を一定時間止める。それでも警報が鳴るときは、乾燥機の稼働を止めることで契約電力を維持している。現在はスルメイカ以外の加工品目の導入も積極的に進めており、徐々にノウハウを積み上げている。
・ピーク時に凍結庫を一時停止
・それでもダメな場合は乾燥機を一時停止
■ 導入効果
|取材時期:2020年3月|導入時期:2018年2月|
電気の「見える化」に期待
スルメイカといえば北海道南部の名物だが、近年不漁続きで漁獲量が急減している。「当社は主にスルメイカを買い付けて珍味の原料に加工し、二次加工業者に卸しています。2010年頃のスルメイカの価格は1kgあたり100~200円。今の価格は1 kgあたり600~700円です。企業努力で仕入原価上昇を補ってきましたが、イカの加工だけで事業を営むのは不可能な状況です」(専務取締役 青山竜市氏)。
経費の見直しは同社にとって大きな課題であった。それまでは他社のデマンド監視システムを使用していたが期待した成果が得られなかったため、日本テクノのサービスに切り替え、電気の「見える化」を活用することにした。
経費の見直しは同社にとって大きな課題であった。それまでは他社のデマンド監視システムを使用していたが期待した成果が得られなかったため、日本テクノのサービスに切り替え、電気の「見える化」を活用することにした。
契約電力を引き下げる少しの手間
同社が取り組んだのが電力ピークの引き下げだ。工場にはSMART CLOCKを2ヵ所に設置。使用量がデマンド目標設定値に近づき警報が鳴ると、スタッフはまず凍結庫を一定の間止める。短時間なら稼働を止めても庫内の温度は変わらない。
「それでも警報が鳴り止まないときは、乾燥機の稼働を止めます。味付けミキサーなどの調理機器を止めてしまうと、仕上がりにムラが出て品質が落ちるため、こうした機器は止めません。短時間停止しても品質に影響しない機器を探し、凍結庫と乾燥機を停止することにしました」。
「それでも警報が鳴り止まないときは、乾燥機の稼働を止めます。味付けミキサーなどの調理機器を止めてしまうと、仕上がりにムラが出て品質が落ちるため、こうした機器は止めません。短時間停止しても品質に影響しない機器を探し、凍結庫と乾燥機を停止することにしました」。
生き残りを賭けた戦い
スルメイカの不漁は同社の売上減に直結しており、使用電力量が減っているのはその影響もあるとのことだ。同社では徐々にイカの加工割合を減らしながら、これまで副次的な扱いだったサケのほぐし加工や、ホッケのさばきといった魚類の加工品目を増やしてきている。現在同社の加工品目比率はイカと魚類の割合が5対5。従来は8対2くらいの割合だったが、今後はイカの加工で培ったノウハウが活かせるよう、さらなる加工品目の増加が課題だ。
Comment コメント
専務取締役 青山 竜市氏
経費の見直しが重要課題となるなか、現場の取り組みにより電気料金で改善効果が出たことが嬉しかったです。今後はイカにこだわらず、広く「食品加工業」を志向しながら総力戦でできることを探し、危機を乗り越えたいと思います。
専務取締役 青山 竜市氏
経費の見直しが重要課題となるなか、現場の取り組みにより電気料金で改善効果が出たことが嬉しかったです。今後はイカにこだわらず、広く「食品加工業」を志向しながら総力戦でできることを探し、危機を乗り越えたいと思います。
企業概要 | |
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事業内容 | 食品製造業 |
従業員数 | 30名(2020年3月現在) |
所在地 | 北海道北斗市 |
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