株式会社サトウ精機さまの導入事例 [Case 379]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
実際のデマンドピークに合わせた対策が打てる
当初、取締役の佐藤智栄氏が予想していたデマンドピークは夏場だった。熱を出す機器を多数稼働させていたからだ。しかし見える化してわかった事実は、冬場にデマンドピークを記録していたということ。機器と空調を一斉に稼働していたことが原因だった。そこで空調稼働をタイマー管理し、さらに日中に陽の当たらないような寒い場所から先に立ち上げるようにした。既に照明をLEDに変更するなど使用電力量の低減は図れていたが、省エネに取り組んだことでスタッフの意識も変化した。
・冬の空調はタイマーを活用し冷えるエリアから
・空調の吹き出し口にシーリングファンを設置
・作業内容に応じて照明を調整する
■ 導入効果
省エネのタイミングを知らせるSMART CLOCK
精密部品加工を行う株式会社サトウ精機には、40台の工作機械がある。排熱するマシンが多く工場内は暖まりやすいため、デマンドピークは夏場の日中だと思い込んでいた。しかし、SMART CLOCKを導入すると、警報が鳴るのは冬場の始業時。電気の「見える化」によって、集中的に省エネ活動を行うべき時間帯が明確になった。
適時適所を意識した省エネの取り組み
デマンドピークの原因は、マシンと空調を同時に立ち上げていたことだった。そこで空調は6:30から30分おきに稼働するようタイマーを設定。工場内で日が当たらない場所、排熱のないマシンが置かれているエリアから順次暖めるようルールを決めた。また、集中管理から個別操作に切り替え、現場ごとにこまめな調整が可能に。さらに、吹き出し口にはシーリングファンを設置し空気を循環させる工夫も行った。
2014年、照明をLEDに入れ替えた。作業内容に応じて1灯につき蛍光灯を2本から1本へ、または完全に間引きして、それまで600本あった蛍光灯を400本まで減らすことができた。消費電力の高い水銀灯は、吊り下げ式の照明を代用するなどして、不便さを感じることなく大幅な電気料金低減に成功した。
従業員の意識改革に役立つ電気の「見える化」
常務取締役の佐藤智栄氏は、省エネに取り組んだ価値をこう話す。「ビジネスの世界では何事も結果が求められるが、結果よりプロセスを大切にする考え方もある。しかし、そのプロセスには成長がなければ意味はない。電力量を下げられたことは素晴らしいが、目標を達成できなくとも、電気の使い方を意識したり、失敗を振り返ることに意味があり、この活動が従業員の成長につながった」。
現在、デマンド目標設定値100kWに対して99kWで抑えられており、まだ伸び代はある。日本テクノの営業担当と二人三脚で、新たな取り組みにも挑戦していく。
Comment コメント
同じラインのなかで作業に優先順位をつけ、従業員同士声をかけ合いながら数分間隔でマシンを立ち上げています。デマンド管理は、このように従業員の意識改革の1 つにもなっています。
企業概要
事業内容 | 金属加工 |
従業員数 | 27名 |
所在地 | 岩手県花巻市 |
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