思い出に残るセレモニーは快適な空間から

株式会社みよ乃杜 メモリアルホールみよの杜[Case284]

 福島県いわき市にある「メモリアルホールみよの杜」は、遺族にとって思い出に残るセレモニーとなるよう、真心を込めて故人を送る。地域に根ざした企業として積極的な活動を行う同社は、8月最終日曜日の恒例となり、2014年で15回目を迎える「御代夏まつり」の運営も担当。地域住民とともに駐車場で開催されるこの祭りは、縁日コーナーや、いわき地方特有の「じゃんがら念仏盆踊り」が披露されるなど、夏の風物詩として欠かせないイベントとなっている。しかし、その祭りがデマンドピーク上昇の原因にもなっていた。デマンド対策も含めた省エネ活動について話を伺った。



見える化がもたらした省エネの成功ポイント

新型空調と小型室外機の導入で消費電力を低減!
省エネ効率の高い新しい空調を導入し、消費電力を1/3に低減した。また、天候に応じて空調の稼働台数を調節するなど、使い方の工夫も。室外機は小型のものに入れ替えており、空調1台につき室外機1台を対応させたことで、こまめに停止できるようになったため電力量の低減につながった。ほかにもロビーの天井にファンを設置し、空調の暖気を循環させるなどの工夫で館内の快適さを保ちながら省エネに成功した。
・省エネ活動のきっかけは電気料金の仕組みを知ったこと
・夏祭りイベントが電力ピーク
・さらなる省エネへ設備改善
・冬の省エネ対策

■ 導入効果

導入時期2013年1月(取材時期 2014年8月)
契約電力132kW(2013年)⇒ 78kW(2014年)
40.9%DOWN!
使用電力量182,974kWh(2012年9月~2013年8月)
⇒ 153,900kWh(2013年9月~2014年8月)
15.8%DOWN!

省エネ活動のきっかけ

 「メモリアルホールみよの杜」にSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCKが導入されたのは、2013年1月。日本テクノの営業社員による飛び込み営業がきっかけだった。そのとき対応したのが代表取締役の佐藤正男氏。電気料金の仕組みなど、これまで知らなかった知識を聞くことができた。「電気料金は使用量に比例するものだと思っていたので、基本料金が変動すると聞いたときには驚きました。請求書をあらためて見返すと9月に契約電力が上がっているのがわかり、これ以上契約電力を上げないためにもERIAとSMART CLOCKを導入しました」。考えられる一番の要因は毎年8月最終日曜日に開催する「御代夏まつり」だった。祭りで複数の電気機器が稼働することで、デマンドが急上昇した。

スタッフ全員の目に留まるところに設置されたSMART CLOCK


夏祭りイベントが電力ピーク

 夏祭りは駐車場で行われ、通常の外灯照明のほか、雰囲気を演出するちょうちん用の電源も必要となる。模擬店で使う冷凍・冷蔵庫、カキ氷機やビールサーバーなどで多くの電気を消費し、さらに祭り時は、事業場入口付近のロビーの空調も稼働していた。この状況を踏まえて、2013年には発電機をレンタルした。「その後1年の契約電力上昇を考えると、レンタル費用は安いものです」。発電機導入が功を奏し、前年記録したデマンドピーク132kWに対し、78kWで乗り切ることに成功。「この対策が成功しただけでも、ERIAとSMART CLOCKを導入した価値があります。さらに館内の空調を30分ずらすことで、デマンドピークの抑制になることなどが一目で見てわかるほか、電力使用状況の危険度を色の変化や警報で知らせてくれるのでわかりやすい。真っ赤になっているのを見ると居ても立ってもいられず、すぐに対応します」と佐藤氏は笑う。

発電機の導入でデマンドピークを抑制できた夏祭り

さらなる省エネへ設備改善

 電気の「見える化」の有効性を実感した佐藤氏は、設備改善を含めた省エネ活動にいっそう力を入れ、空調はホール5台、厨房2台、事務所1台、ロビー1台を入れ替えた。さらに以前は、1つのスイッチで複数の空調が稼働し、こまめな入切は難しかった。そこで配線工事を行い、1台ずつ対応するよう改修した。また、新しい空調は吹き出し口が4方向にあり、拡散して広範囲に風を送ることができるようになったため、これまでの10台から5台に減らすことができた。
 そのほか、厨房付近にある飲料用のストッカー冷蔵庫は、常に冷やしておく必要がないため、葬儀日程にあわせて、タイマーで入切できるように工夫。さらに、葬儀で使う供花は低温型空調が設置された部屋で保管しているが、在庫が少ない日は、部屋の中にある冷蔵保存庫にまとめて空調稼働を停止した。

(左)設備改善により空調稼働を抑制
(右)冷蔵保存庫で供花の保管し空調稼働を停止

冬の省エネ対策

 入り口付近のロビーは天井が高く、空調稼働だけでは電力負荷が相当高くなる。そこで佐藤氏は、天井にシーリングファンを2台増設することで空気をかくはんさせるとともに、冬は灯油ファンヒーターを導入し、電力使用量の上昇を抑えている。近年の灯油価格高騰もあり費用はかさむが、デマンドピーク上昇による基本料金の値上がりを考えると割安であり、安心感がある。葬儀場は老若男女さまざまな方が来場する。そのなかで佐藤氏は多くの方が快適に過ごせるように配慮した省エネ活動をめざす。「たとえば男性と女性だけみても体感温度が違いますので、表情やしぐさに気を配りながら臨機応変に1~2℃の調整を行います。省エネ活動を推進しながらも、皆さまが安らかな気持ちで葬儀に臨めるような空間づくりをめざしていきます」。

空調稼働を抑えるために設置されたシーリングファン

お話を伺ったのは

代表取締役 佐藤正男氏
企業概要
事業内容               葬祭業
設立                 1996年
従業員数               15名
所在地                   福島県いわき市鹿島町御代字赤坂
TEL                  0246-76-0202
URL                 http://miyonomori.com
取材日                2014年8月

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画を再生します。(4分00秒)



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