宮川バネ工業株式会社さまの導入事例[Case372]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
全般にわたる機器稼働の見直し
単なるデマンド警報装置ではなく、自主的な省エネの取り組みを促す装置を入れたかった代表取締役の宮川草平氏は省エネルギーセンターの省エネ診断を受けた。主要な工程で使う機器は分散稼働。さらに空調の効率稼働を実現するためにビニールカーテンで仕切りをつくり、天井に断熱シートを貼るなど、契約電力と使用電力量の低減を図った。こうした取り組みは製造業の省エネの好事例として2018年に日本商工会議所関西ブロックの講演会で披露された。
・テンパー炉(電気炉)の立ち上げをずらす
・ビニールカーテンを設置し効率的に空調を稼働
・定期的に配管メンテナンスを行いエア漏れを防ぐ
■ 導入効果
現場ごとに5台のSMART CLOCKを設置
日本テクノと契約したのは2015年2月。以前は保安点検者が大阪から派遣されていたため、点検費のほか交通費がかかり切替えを検討していた。他社のデマンド監視装置を設置していたが、電力ピークを知らせるだけの簡易的な機能。警報が鳴ると事務所から放送を流していたものの、一方的な働きかけだと感じていた。代表取締役社長の宮川氏は、それぞれの現場にSMART CLOCKを設置すれば、全体で省エネ意識の向上が期待できると5台を導入した。
電力消費の高い機器を中心に省エネ
省エネ診断を受けたところ、電力消費が高い機器は3つに絞られた。まずは、バネの耐久性を高めるために熱処理を行うテンパー炉(電気炉)。常温から400度まで上昇させる際にデマンド値も上昇する。これまで大型2台、小型2台を一斉に稼働させていたが、まず大型1台と小型2台、1時間後に大型1台を稼働させ立ち上げ時のピークを抑制した。次に空調の取り組み。検品などはできるだけ1箇所に集まって行い、作業場を囲うようにビニールカーテンを設置した。さらに、天井には断熱シートを貼り、築古の工場でも冷暖房効率を高めることができた。
生産と省エネを守る配管メンテナンス
約40台ある加工機には、1台のコンプレッサーから配管を通じてそれぞれにエアが供給されている。しかし、どこかがエア漏れしていると、必要以上にコンプレッサーが稼働してしまうため、毎日のチェックを怠らないという。業務が終了した夕方以降、静かな工場でコンプレッサーを稼働。音を頼りにエア漏れしている箇所を特定し、テープで補修したりホースやパッキンを交換するなど、定期的に配管のメンテナンスを行っている。こうした取り組みが安定的な生産と省エネを両立させている。
Comment コメント
宮川 草平氏
当社は敷地内に3つの工場があり、築年数は10~40年。夏場の空調は28度を推奨していますが、築年数や造りにより空調の効きが異なるため、無理な省エネをしないよう私が見回りをし、暑いと感じる場所は温度を下げることもあります。働きやすい職場づくりが省エネ継続の秘訣です。
企業概要 | |
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事業内容 | 金属加工 |
従業員数 | 39名 |
所在地 | 滋賀県東近江市 |
取材日:2016年10月
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