大規模ホテルで電力削減 食事メニューに合わせた省エネ術【奈良ロイヤルホテルさま】

奈良ロイヤルホテルさまの導入事例 [Case 374]

■ 省エネポイント

  • 食事に応じたオーブンの稼働時間を把握
  • 団体客が訪れる際は、事前に客室の空調を稼働
  • チラーを早めに立ち上げ効率的に稼働

■ 導入効果

設備改善から運用改善による省エネへ

屋上のチラー装置

屋上のチラー装置

 以前よりLED照明の導入や熱交換器の配管経路変更など、設備改善による省エネ活動が進められてきた。さらに電力量を抑える取り組みとして着手したのが空調の入れ替え。全館チラー(冷却水循環装置)で稼働していた空調を客室部分のみ独立させ個別空調にした。チラーへの負担を軽減できると考えたが、反対に電力量が増加する結果となった。こうした背景から、2015年6月、日本テクノとの契約を機に運用改善による省エネ活動を重点的に取り組むことになった。

食事メニューをヒントに警戒メールを送信

オーブンの稼働時間を予測

オーブンの稼働時間を予測

デマンド値が急上昇するのは、夏場のチェックイン時とディナータイム。総務部次長の石神氏は、その日の天気予報と予約状況を確認し危険な時間帯を予測する。特に厨房のコンベクションオーブンは消費電力が高く、全館で電気の使い方を注意しなければならない。元調理場担当であった石神氏は、コース料理の種類に応じてオーブンの稼働時間を見極め、各部署へ警戒メールを送り、省エネを促した。

団体客チェックイン時はスタッフが事前準備

予約状況をフロントに確認

予約状況をフロントに確認

客室の空調は、本来チェックイン後お客様自身で電源を入れてもらう。それにより団体客がチェックインする際は、同じ時間帯にデマンド値が上がる可能性が高い。そこでスタッフは、予めチェックイン前に空調を稼働させておくことで、デマンド値の急上昇を防ぎ、お客様が快適に過ごせる環境も整えることができた。また、気温が高くなる日には、普段朝7時に稼働させているチラーを朝4時から稼働させ、涼しい時間帯に効率的に循環水を冷やしている。こうした取り組みにより、デマンド値は1050kWから926kWに下がり、大幅に契約電力を削減した。

石神 洋平氏

石神 洋平氏

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石神 洋平氏
「ラウンジは2階へ吹き抜けとなっており、夏場は2階、冬場は1階の空調を稼働させています。冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上にたまるという性質を利用して、効率よく空調を稼働させ、お客様にとって快適な環境を整えられるよう工夫しています」。

Company profile
代表者 代表取締役 山下 明
事業内容 ホテル
客室数 127室
所在地 奈良県奈良市

取材日:2016年12月

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