社会福祉法人雄心会 養護老人ホーム ひのき[Case488]

見える化がもたらした省エネの成功ポイント
持続性と生産性を重視して自分たちにできる省エネを
同施設は光熱費の低減が課題となっていた。そこで赤外線輻射と空気対流を組み合わせた空調設備を併設することでエアコンの稼働を最低限に抑えるなど、省エネと快適性を両立。しかし、施設の開所直前に全部の設備の電源を入れ、試運転を行ったため、基本料金の高騰を招いた。そこで電気の「見える化」を導入し、電力供給の切り替えを通じ、省エネと光熱費低減を図った。「省エネは持続性と生産性が大切」という考えに立ち、快適性を重視しながら省エネ活動に取り組んでいる。
・最新型の空調を積極的に併用
・時計が赤く光ったらエアコンを調整
・厨房使用後は切り忘れがないか確認
■ 導入効果
導入時期 | 2021年2月(取材時期 2023年2月) |
契約電力 | 211kW(2019年)⇒ 112kW(2023年) 46.9%DOWN! |
使用電力量 | 304,753kWh(2020年2月~2021年1月) ⇒ 339,762kWh(2022年2月~2023年1月) 11.4%UP! ※使用電力の上昇理由:利用者の増加 |
設備の試運転で契約電力が上昇
北海道内で複数の介護福祉施設を運営する雄心会が、町営老人ホームの運営を委託され、養護老人ホームひのきとしてオープンさせたのは2018年12月。施設長の伊藤武氏は施設について「光熱費の低減が課題となっていました。当施設は当時最新だった赤外線輻射と空気対流を組み合わせた空調設備を併設することでエアコンの稼働を最低限に抑えるなど、省エネと利用者の快適性を両立するよう設計しています」と話す。しかし、施設の開所直前に全部の設備の電源を入れ、試運転を行ったため、契約電力が211kWを記録。これが基本料金の高騰を招いた。

電気料金が思ったほど下がらなかった理由が明らかに
2020年9月に当社の営業社員が本施設を訪問し、電気料金の仕組みを説明したところ、伊藤氏は「初めに知っていれば」と悔やんだ。2021年2月より、電気の「見える化」と電力供給の切り替えを通じ、省エネおよび光熱費低減に積極的に取り組むことにした。輻射式空調の積極的な使用はもちろん、夏場は可能な限り外気の入れ替えで対応する、またSMART CLOCKのLEDが赤く光ったときだけ人のいない居住スペースのエアコン稼働を調整する、厨房使用後の空調などの切り忘れがないか確認するなど、自分たちができる範囲で省エネに取り組んでいる。

これからもできることをコツコツと、持続性を高める
「省エネに対するルールを複雑にすれば日常の業務と相まって抵抗感が出ます。スタッフ個人の価値観にも影響します。省エネは持続性と生産性が大切です。空調は、温かいときは一度切る、人のいない場所の照明は消す、SMART CLOCKの色が変わったら全館の空調を1℃低くするなどの対応を行っています。対応は管理者が全体の動きを見て必要に応じ行います」世界情勢の変化により、電気料金は値上がりしており、事業運営に大きな影響を与えている。同施設は今後も利用者の快適性を第一に考えながら、省エネに取り組む考えだ。

Comment コメント

毎月、デマンド閲覧サービスで使用電力量と電力料金を前年同月と比べ、今後の対策を練っています。その際は気温なども考慮しながら比較するようにしています。今後は施設の屋上に太陽光発電を設置するなど、省エネだけでなく「創エネ」にも取り組み、光熱費の低減を図りたいですね。
企業概要
事業内容 | 養護老人ホーム |
従業員数 | 183名(2023年1月現在、法人全体) |
所在地 | 北海道檜山郡江差町 |
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