大洋電子部品株式会社[Case392]
見える化がもたらした省エネの成功ポイント
サーキュレーターの併用でエアコンの稼働を抑制
日本テクノの営業担当者と二人三脚で省エネに取り組む。全体的な空調の稼働を減らすべく、サーキュレーターを併用し、空調は3台から2台に減らした。SMART CLOCKはどこからでも見える位置に設置することで、色が変わった場合に空調温度を調節するなどして使用電力量の低減に励む環境を整えた。さらにSMARTMETER ERIAの48コマ設定も有効に活用し、季節ごとに目標数値を決め、省エネに取り組んでいる。
・オフィス・倉庫は空調の使い方が肝要
・「SMARTMETER ERIA」で48 コマ目標を設定
■ 導入効果
導入時期 | 2012年12月(取材時期 2017年9月) |
契約電力 | 26kW(2014年)⇒ 17kW(2017年) 34.6%DOWN! |
使用電力量 | 35,224kWh(2013年9月~2014年8月) ⇒ 27,141kWh(2022年6月~2022年12月) 22.9%DOWN! |
どうすれば省エネになるのだろう?
「2012 年に本社を現在の稲城市に移転した際、ここが高圧受電だと知りましたが、電気のことは何もわかりませんでした。そこで日本テクノさんに相談し、サービスを申込みました」(吉田慎一氏)。
ここから日本テクノの営業担当者と二人三脚による省エネの取り組みが始まった。見直したのは空調の使い方。3F 建ての事務所は1Fが倉庫、2F が事務経理オフィス、3F が営業関連オフィスで、これまで空調の設定温度を気にしたことがなかったという。まずは「SMARTMETER ERIA」(以下、ERIA)の目標値を基に、警報が鳴ると支障のない範囲で吉田氏が空調を止めて回った。

オフィスは空調が電力削減のカギ
「電気料金の仕組みがわかるにつれ、とにかく最大需要電力量(デマンド)を下げ、さらに全体で空調稼動を減らせば、当社の電気料金は下がると思いました」(吉田氏)。
その言葉のとおり、オフィスの空調はサーキュレーターを併用し、稼働台数を3 台から2 台へと削減。設定温度も変更し、デマンドと使用量を削減してきた。さらに皆が見える場所に「SMART CLOCK」を設置し、色が変化した場合は空調温度を上げるなど、工夫を重ねながらデマンド値を落としてきた。

気温・湿度により、48コマの目標値を変更
日々の電力使用量を減らすために、24 時間を30 分ごと(1日48 コマ)に分けて目標値を設定する「ERIA」の「48 コマ設定機能」は、吉田氏にとって大きな武器となっている。その日の天候や気温に合わせ、手軽に目標値を変更。無理のない範囲でさらなる削減を狙っている。吉田氏は「ERIA」の画面を見ていると「ここが削れそう」という部分が見えてくるとのこと。現在も日々の状況に合わせこまめに目標値を変更している。

Comment コメント

「今年は取引先と同時に夏休みを設定することで、思い切って商品受発注管理サーバーの電源を落とし、待機電力の大幅削減を実現しました。当社は大阪と香港にも事業所があり、為替差益なども業績に影響しますので経費削減による経営体質の強化が重要。今後も地道に省エネ活動に取り組み、筋肉質な財務体質を目指します」
企業概要
事業内容 | 卸売業(電子部品販売) |
従業員数 | 24名 |
所在地 | 東京都稲城市 |
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