株式会社ゆにろーず[Case493]

見える化がもたらした省エネの成功ポイント
デマンド閲覧サービスの活用で店舗に合わせた省エネ!
外食産業を営む同社では、電気料金の高騰を商品価格に転嫁することを避けるため、省エネを進めていた。店舗の立地や面積によって使用電力量が異なるため適正度を知ることが必要だと考え、電気料金を坪数で割った数値を指標とした。さらに同社では、デマンド閲覧サービスの使用電力量の出力データを基に、独自の電気料金算出シートを作成し、運用している。今後も各店舗が抱える課題に合わせて省エネに取り組み、新規の出店を増やす際にはこれまで培ってきた数値管理と省エネ手法を活用していく。
・電気料金を日次ベースで管理
・個店の事情に合わせ有効な手法を探る
・適宜設備も改善する
■ 導入効果
導入時期 | 2010年6月(取材時期 2023年4月) |
契約電力 | 80kW(2010年)⇒ 55kW(2023年) 31.2%DOWN! |
使用電力量 | 447,982kWh(2009年6月~2010年5月) ⇒259,980kWh(2022年6月~2023年5月) 41.9%DOWN! |
電気料金を坪単価で把握
外食産業は近年原料費の高騰などにより、厳しい戦いが続く。「にんたまラーメン」ブランドを筆頭に直営・FC計19店を展開する株式会社ゆにろーず代表取締役社長の大野秀之氏は「電気料金は上がっていますが、その分を価格に転嫁するとお客さまは離れてしまうと考えており、できる範囲で省エネを進めています」と話す。
店舗は立地や面積によって使用電力量が異なるため、適正かどうかを知る指標が必要だ。同社では電気料金を坪数で割ることで、適正度を判断している。

個々の事情に合わせて有効策を探る
さらに同社は毎月の電気料金を支払い前に把握するために、独自の電気料金算出シートを作成している。デマンド閲覧サービスから使用電力量データを出力し、この結果がひと月続くとどうなるかを確認する。予算をオーバーしそうなときは改善を促す。たとえばコンビニを居抜きで改装した店舗の場合、気密性が高いため、空調稼働の抑制などの省エネ活動を行うことが多い。一方、築古で天井が高いため、冷気が逃げやすいといった店舗もある。こうした店舗は窓を二重サッシ、扉は二重扉を採用するなど、設備改善に取り組んできた。個々の事情に合わせ、適宜対策を取ることで成果につなげている。

試行錯誤を通じて引き出しを増やす
同社では現在、2人の店長が責任者となって省エネ活動を推進している。そのうちの1店舗で冬の店内が温かい時間を狙って厨房の排気ダクトのブレーカーを落としたところ、使用電力量の低減効果が大きかったという。「これは全店で通用する手法ではないのですが、こうした試行錯誤を通じて省エネの引き出しを増やしていくことが大切だと思っています」(大野氏)。今後同社では新規の出店を増やす予定だ。その際はこれまで培ってきた数値管理と具体的な省エネの手法を組み合わせることで、利益率の高い店舗をつくりたいと考えている。

Comment コメント

数値は店舗の置かれた状況を浮き彫りにします。そのため、何事も数値で判断することが私の習慣となっています。電気料金を日々確認することで店舗ごとの傾向と対策がわかってきました。今後も数値管理を徹底し、利益率の高い黒字体質の店舗運営を心がけます。
企業概要
事業内容 | ラーメン店の運営 |
従業員数 | 40名(2023年3月現在) |
所在地 | 茨城県取手市ほか |
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