有限会社末廣軒さまの導入事例 [Case 445]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
製造工程の変更と業務効率の向上
お菓子作りのどの工程でどのように電力使用量が上がるのかを検証し、対策を練った。製造工程を変更すると同時に調理機器の立ち上げ時間をずらすなどの工夫を行うなかで、担当しかできない作業があるのは非効率であると気付き、作業手順を相互に共有することで生産性も向上した。
・冷凍庫を一時的に停止
・オーブンの立ち上げをずらす
・多能工化でオーブンのムダな稼働を減らす
■ 導入効果
*導入時期:2016年10月、取材時期:2019年1月
業務改善の一環として省エネを実施
有限会社末廣軒は1933年に創業した老舗菓子店。北海道新幹線の駅がある北斗市に洋菓子店「ジョリ・クレール」と和菓子店「末廣軒」を構え、併設される工場では小売店、通販向けの商品を製造している。同社では2016年より業務改善に着手し、生産性の向上に向け生産量の「見える化」、人材育成による「多能工化」を図ってきた。そうした改善項目の1つであるコスト削減に、日本テクノの電気の「見える化」サービスを活用している。
商品や生産量によって異なる使用電力量
午前に焼成、午後に包装と電力の使用傾向は決まっているが、商品によってオーブンの設定温度が異なるため、日々使用量は異なる。工場にSMART CLOCKを2台導入すると、シュークリームやスポンジなど高温で焼き上げるスイーツを製造する際、デマンド値が上昇するということがわかった。冷凍庫は扉を開閉しなければ、しばらく電源を落としても商品に影響がないと確認できたため、一時的に電源を落として対応する。また、朝のオーブン立ち上げも30分おきに行うようになった。
各所によい影響をもたらした業務改善
冷凍庫の停止やオーブンの分散稼働は、生産の手を止めたり、スピーディーな作業の妨げとなったりする可能性もある。これに対し常務取締役の佐々木善史氏はこう話す。「以前はスイーツごとに製造班を分けていました。私たちは受注生産を行っており、それぞれの生産量にばらつきがあっても担当分しか対応できず、オーブンがムダに稼働することもありました。現在は業務改善の一環として業務手順書を作成したことで、手の空いたスタッフが別の班を手伝うように。オーブンを連続的に使用できるようになり、ムダな電力使用を省けたのです。こうした業務改善で人材育成にくわえ、品質の安定化や省エネなどさまざまなメリットがありました」。
所属や経験にかかわらず安定した品質で商品を生産
常務取締役 佐々木 善史氏
北海道新幹線が開業し、この町に新函館北斗駅ができました。もっと多くの人に北斗市を知ってほしい。「ジョリ・クレールのある町って北斗市っていうんだ」とおっしゃっていただけるよう、おいしいスイーツづくりに専念し、地域の知名度アップに貢献していきたいです。毎年全国の物産展にも出店しています!
企業概要 | |
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事業内容 | 菓子製造・販売 |
従業員数 | 31名(2019年1月現在) |
所在地 | 北海道北斗市 |
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