社会福祉法人 清心福祉会
八王子市高齢者在宅サービスセンター石川さまの導入事例 [Case 411]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
SMART CLOCKを介したコミュニケーションを実現
省エネ活動の目的はコスト低減ではなく、自分たちの工夫で自分たちの業務を改善すること。そのきっかけとして電気の「見える化」を利用している。スタッフと通所者のコミュニケーションが円滑化するよう、SMART CLOCKは頻繁に赤く光るよう設定されている。経費削減という観点よりも、今ある業務のムダをなくしたいという考えで省エネに取り組んでおり、こうした取り組み姿勢に、市の福祉担当が視察に訪れたこともある。
・不要な照明はオフ
・コピー・シュレッダーは5分で自動オフ
・利用者も一緒に省エネ
■ 導入効果
[導入時期2007年6月]
根底にあるのは信頼関係
本センターは高齢者にデイサービスを提供する通所介護施設。センター長の本館秀樹氏は「職員全員が、自分たちが老後に通いたいと思えるようなサービスの提供を心がけている」と話す。常に利用者と向き合い、コミュニケーションを通じて要望を伺い、工夫してそれに応えるのが同センターの信条。「利用者とは様々な事柄についてよく話し合いますが、職員も利用者も遠慮なく言い合います。日々のコミュニケーションで信頼関係が醸成されています」(主任 宇野弘昭氏)
「SMART CLOCK」がコミュニケーションを深める
同センターでは利用者が目にしやすいよう、活動室の入り口上部に「SMART CLOCK」を設置し、省エネに取り組んでいる。窓の周囲の照明は点けない、コピー・シュレッダーは使用後5分で自動オフにするなど、省エネルールを設けた。「SMART CLOCK」はあえて目標値を低く設定し、頻繁に赤く光らせているという。「面白いもので赤くなると、利用者が“早く空調を止めよう”と職員に言うようになりました。時計の色がコミュニケーションのきっかけになっています」(本館氏)
市役所が省エネの視察に来訪
同センターではこの他にも「MYはし持参」「MYハンカチ持参」など環境資源保護に取り組み、利用者も協力している。こうした取り組みの評判を聞き、八王子市の行革推進課が省エネ視察に来たこともあるほどだ。「ただ、こうした活動は利用者の理解が前提であり、決して無理強いはしません。私たちにとって省エネをはじめとする取り組みは、皆で楽しく行動することでコミュニケーションを深め、一体感を生む“ツール”でもあるのです」(宇野氏)
主任 宇野 弘昭氏(左)/センター長 本館 秀樹氏(右)
省エネの目的は自分たちの工夫でムダを見つけ、改善すること。これでコストを削減しようとは思っていません。介護は確かに大変な仕事です。しかし自分たちで業務品質を高め、誇りを持って働く、そして利用者に寄り添いながらも特別視はせず、対等にコミュニケーションを取る。こうしたことが働き甲斐につながり、サービスの質を高めると考えます。
企業概要 | |
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事業内容 | 通所介護(デイサービス) |
従業員数 | 34名 |
所在地 | 東京都八王子市 |
取材日:2018年3月
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