アース・オーバーシュート・デー(Earth Overshoot Day)は、ある年において人類による天然資源の消費量が、地球による生産量を超えてしまう日のことを指します。非営利の国際シンクタンクであるグローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network)が、毎年、何月何日にするか設定、公表しています。毎年アース・オーバーシュート・デーを設定、公表することで、世界中の人々に資源が有限であることを認識し、改善に取り組んでもらう狙いがあります。
算出方法は、多くのシンクタンクやNGOなどにより考え出されています。地球の人口やさまざまな経済データのほか、農水畜産物の生産に必要な土地や水域、木材を計算し二酸化炭素の吸収源となる森林などのデータをもとに算出します。
2020年のアース・オーバーシュート・デーは8月22日でした。これはこの日以降人類は天然資源の生産量を超えて消費しているという意味です。2020年は世界的に新型コロナウイルス感染症の影響で経済活動が停滞し、二酸化炭素の排出量が減少したこともあり、2019年に比べ3週間ほど遅くなりました。ちなみに、2019年はこれまででもっとも早い7月29日でした。
人類は、地球が生産可能な資源を75%超えて消費しています。換言すれば、1年で地球1.75個分の資源を消費しています。この指標は国別にも公表されています。もし世界中の人々がその国と同じ生活を1年間した場合に必要な地球の数は、アメリカが5個分、オーストラリアが4.1個分、日本は2.8個分と地球全体の1.75個分より多くなっています。(2019年データより)
このアース・オーバーシュート・デーを通じて、どれだけ自然の恩恵を受け、資源やエネルギーを消費し過ぎているかをまず知りましょう。そして地球環境を守っていくためには、現状を変えていかなければなりません。国や地方自治体、企業に頼るのではなく、私たち一人ひとりがライフスタイルを見直していく必要があります。