あさひ製菓株式会社[Case504]
見える化がもたらした省エネの成功ポイント
「見える化」の注意喚起がデマンド値を低減
同社では、直営店の飲食・小売店で電気の「見える化」を採用。効果があったことから本社および店舗の計7ヵ所での導入を決めた。本社では夏場の電力ピーク対策としてプレハブ型の冷凍・冷蔵庫3台のうち1台を稼働停止し、商品をほかの冷凍・冷蔵庫に移した。昼休憩は小さな会議室で取り、空調稼働台数を減らす。さらに製造計画も細かく見直し、3つ以上の製造ラインを同時に稼働しないといった対策を実施。これらの取り組みでデマンド値、使用電力量ともに低減することができた。ほかにもスタッフがSMART CLOCKを見て空調の温度を高めに設定するなど、地道な取り組みでデマンド値を一層下げることができた。
・冷凍・冷蔵庫1台を休止
・食堂でなく小さな会議室で昼休憩
・電気の「見える化」でデマンド値が約7%低減
■ 導入効果
導入時期 | 2023年7月(取材時期 2023年9月) |
契約電力 | 361kW(2022年)⇒335kW(2023年) 7.2%DOWN! |
使用電力量 | 324,192kWh(2022年6月~2022年8月) ⇒308,415kWh(2023年6月~2023年8月) 4.8%DOWN! |
創業100年以上の企業で始まった新たな挑戦
1917年創業のあさひ製菓株式会社は和菓子を皮切りに洋菓子、ベーカリー、カフェ、料理店など、従来の慣習にとらわれず多業種を展開する。「これまで本社はデマンド監視装置で使用電力量をコントロールしていました。以前より錦果楼という当社直営の飲食・小売店で日本テクノの電気の“見える化”を採用していましたが、そこで効果があったことから、2023年より本社および店舗の計7ヵ所にも導入しました」(代表取締役社長 坪野 恒幸氏)。
これ以上、下がらないかに思えたデマンド値
本社では夏場の電力ピーク対策として外部に設置したプレハブ型の冷凍・冷蔵庫3台のうち1台を稼働停止し、商品をほかの冷凍・冷蔵庫に移した。また昼休憩は広い食堂ではなく狭い会議室で取り、空調稼働台数を減らしたほか、製造計画も細かく見直し、3つ以上の製造ラインを同時に稼働しないといった対策を実施。既にデマンド値は以前の約500kWから360kW台まで低減し、使用電力量も下がっていた。しかし、「見える化」の効果は予想以上だった。「SMART CLOCKが注意を喚起するので、この夏、スタッフは表示が黄色くなるとソワソワし通しでした。そこで空調の温度設定を若干高めに心がけたところ、今夏のデマンド値は335kWになりました」。
今後の課題は店舗の省エネ対策
今後の課題は店舗の省エネだと坪野氏はいう。お客さまに迷惑をかけない範囲でどのような省エネができるか。「見える化」に対する期待は大きい。「これまでも不在スペースの消灯と空調停止などを呼び掛けてきましたが、“見える化”は色の変化などで注意を喚起するので、より実効性が高まることを期待しています。顧客満足と省エネの両立は難しい部分もありますが、日本テクノの営業担当とも連携しながら店舗スタッフの意識向上を図ります」。まずは店長をはじめとする管理職への勉強会を実施し、意識の定着を図っていく。
Comment コメント
現在、電気料金の値上げにより使用電力量を減らしても支払いが増える、という事態が生じています。もとより当社は経営体質強化のためにさまざまな分野でコストの見直しを行ってきました。今後も商品の品質に影響のない部分で工夫を重ね、引き続きデマンド値や使用電力量の低減を図りたいと思います。
企業概要
事業内容 | 和洋菓子製造販売ほか |
従業員数 | 342名(2022年4月現在) |
所在地 | 山口県柳井市ほか |
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