株式会社タシロ[Case489]
見える化がもたらした省エネの成功ポイント
「見える化」の活用で効率的な電気使用へ
金属加工業を営む同社では、自家消費用の太陽光発電を導入し、照明をLEDにするなど積極的に省エネに取り組んできた。さらに効率的な電気使用と省エネ意識向上のためSMART CLOCK3台を設置。「見える化」の結果、もっとも電気を使うのは金属をレーザー加工する際に使用する窒素ガス発生装置だと分かった。そこでレーザー加工機の稼働を分散し、さらに空調稼働も調整してデマンドピークを抑えた。現在は「市場連動型料金メニュー」を活用し、計画的な電力使用に取り組んでいる。
・不在スペースの消灯徹底
・市場価格の低い時間を狙って機械を稼働
・太陽光発電も併用
■ 導入効果
導入時期 | 2022年9月(取材時期 2023年2月) |
契約電力 | 152kW(2022年)⇒ 148kW(2023年) 2.6%DOWN! |
使用電力量 | 137,788kWh(2021年9月~2022年3月) ⇒120,621kWh(2022年9月~2023年3月) 12.4%DOWN! |
まずは自分たちでできることから始める
金属加工業の株式会社タシロ取締役の田城功揮氏が電気の「見える化」サービスを知り、導入したのは2022年9月のこと。業務では大量の電気を使用するので、同社では電気の使用法を考えるきっかけとして「見える化」を活用している。「もともと自家消費用の太陽光発電を導入し、さらに全照明をLEDにするなど、省エネの取り組みを進めていました。スタッフの省エネへの意識付けになればと考え、SMART CLOCKを3台導入しています」。現在は基本ルールとして「事務所など不在スペースの消灯」を決め、これを皆で守っている。
電力ピーク時は空調の稼働調整で対応
金属をレーザー加工する際、加工機械の内部に窒素を充てんする。空気を分解して窒素を取り出し、加工機械に送るのが窒素ガス発生装置(写真)で、本装置が社内でもっとも電気を使う機器だ。レーザー加工機が一斉に動くことのないよう、当日の生産計画を確認しながらなるべく分散して稼働するが、稼働時間を変更できないときは空調で調整する。「日本テクノの営業担当からは設定温度1℃で使用電力量が約3%変わると教わりました。デマンド値は30分で決まるため、10分程度空調稼働を調整することでピークが出ないよう対応しています。また、今後は空調服の導入など、業務に支障のない範囲で使用電力量を減らせるよう新たなことに取り組もうと考えています」。
市場連動で電気料金にも変化が
同社は現在、卸電力市場価格(約定価格)と連動して料金単価が変化する日本テクノの「市場連動型料金メニュー」で電力の供給を受けている。そのため、太陽光発電が活発で市場に潤沢に電気が供給される時間に加工機械を稼働するよう意識している。写真の太陽光発電設備も最大20kWの電力を自社に供給する。また、以前は夜間も行っていたレーザー加工を、現在は市場単価が安い日中にのみ行うようにした。田城氏は毎日当社の環境市場サイトで卸市場価格を確認し、生産計画を立てている。
Comment コメント
電気の「見える化」は導入したばかりですが、以前よりも照明や空調の消し忘れが減るなど、スタッフの意識が変わってきたことを実感しています。これから夏場を迎えると機械稼働と空調稼働が重なり、当社の電力使用はピークを迎えます。日本テクノの営業担当にアドバイスをもらいながら、盛夏を乗り切っていきます。
企業概要
事業内容 | 金属加工業 |
従業員数 | 15名(2023年4月現在) |
所在地 | 神奈川県平塚市 |
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