まだ食べられる食品が廃棄されないようにするため「食品ロス削減推進法」が成立、今秋にも施行されることになりました。日本における2016年度の食品ロスは推計で643万トンにもおよんでいます。これは国連による途上国への年間食糧支援量の1.7倍にもなります。日本では残念なことに多くの食品が廃棄されているのです。
食品ロスはどこで発生しているのでしょうか。農林水産省と環境省の推計では、卸・小売り部門での消費期限切れや売れ残りが13%、外食部門での食べ残しや仕込みロスが21%、メーカー部門での製造工程のロス、返品が21%と、ここまでの合計で55%です。残りの45%は家庭部門からの食べ残し、消費期限切れによるものです。日本の食品ロスのうち半分近くが家庭から出ていることになります。
それではどうしたら食品ロスを減らすことができるでしょうか。企業側の取り組みを見てみましょう。最近話題となった大手コンビニエンスストアの取り組みとして、クリスマスケーキなど季節商品の予約販売制の導入や、消費期限の近づいたおにぎりやお弁当の実質的な割引などがあります。これらの活動が小売業界全体に波及していけば、その効果は大きくなるでしょう。
一方、消費者は食品ロスを出さないために、どうしたらよいでしょう。その答えは、無駄をなくすことではないでしょうか。当たり前かもしれませんが、「使わないものは買わない」「消費期限の近いものから使う」「捨てる前に何かに使えないか考える」「食べ残さない」を意識し、実践してみてはいかがでしょうか。
【省エネの達人 企業編】コラムVol.115「祝! 食品ロス削減法成立!食べ物のムダをなくしていこう」は下記アドレスからご覧ください。
http://www.eco-tatsujin.jp/column/vol115_r.html