社会福祉法人西友会特別養護老人ホーム あいのうらさまの導入事例 [Case 370]
見える化がもたらした省エネ成功のポイント
施設長の熱意
施設長は、機器の利用状況を把握するために電気の時間割(写真)を作成。図表の黄色部分は合計して5つの電気機器が使用される時間帯で、同オレンジが6つ、赤が7つ稼働することを示している。この表をもとに稼働時間のずらせるものを探して作業時間を移動することで、意図的にピークを分散化した。こうした施設長の姿勢は徐々に他のスタッフにも浸透。自発的な空調の稼働調整や、不要な照明のオフなどにより、使用電力量の低減も図れた。
・管理者の代わりを果たすSMART CLOCK
・ギリギリに空調をつける≠省エネ
・ひと目でわかる電気の時間割がヒント
■ 導入効果
管理者の代わりを果たすSMART CLOCK
以前から経費削減を目的に省エネを呼びかけていたが、4階建ての施設では管理の目が行き届かず、電気料金は削減できなかった。そうした悩みを抱えていた頃、日本テクノのスタッフが営業に訪れ、各フロアにSMART CLOCKを設置すれば、広い施設でも全体で電気の使用状況を把握できることがわかった。これまでネックとなっていた職員の省エネ意識向上に期待し2015年6月に導入。1階にSMARTMETER ERIA、2、3階にそれぞれSMART CLOCKを設置した。
ギリギリに空調をつける≠省エネ
オール電化を採用する同施設では、厨房機器の使用もデマンド値に影響する。1日のピークは、食事の準備と利用者の入浴が重なる10:00と15:30で、どちらもスケジュールを変更することは難しい。さらに入浴の際は、浴室と脱衣場に温度差が生じると発熱やヒートショックを起こしてしまうため、空調を制御することも考えられなかった。まずは、入浴開始とほぼ同時につけていた空調を30分~1時間ほど早めに立ち上げ、厨房機器の使用とずらすことでデマンド値の上昇を防いだ。当初、空調の稼働時間が長くなるため電気使用量の増加を懸念したが、デマンド値を削減できたため、総じて電気料金は安くなった。
ひと目でわかる電気の時間割がヒント
次に東房氏は、オリジナルの「電気機器使用表」を作成し各フロアに掲示した。電気機器の稼働台数や消費電力に応じて、警報が鳴りやすい時間帯を色分している。この時間割により、いつ何が使われているのか明確化でき、これまでピーク時に稼働していた洗濯機と乾燥機を8:00に移行するなど、具体的な対策につながった。導入時、まず職員に話したのは「無理はしないこと」。施設の環境や利用者の体調を守りながら契約電力量を約1/3も削減できた。
Comment コメント
施設長 東房 翼氏
導入から1~2ヶ月は、警報が鳴ると事務所から各フロアに対応の指示を出していました。半年後、SMART CLOCKが赤くなると職員は自ら空調を調整するようになり、省エネ意識が浸透していると感じました。こうしたシステムを活用して経費を抑え、健全な施設運営を行っていきたいです。
企業概要 | |
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事業内容 | 特別養護老人ホーム |
規模 | 50床 |
所在地 | 長崎県佐世保市 |
取材日:2016年9月
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